背景設定
HDRレンダリング |
「HDRレンダリング」とは「ハイダイナミックレンジ レンダリング」の略でレンダリング手法の1つです。nStyler、Hayabusaではレンダリング計算においてHDRレンダリングを行います。従来の描画計算は一般的なモニタ表示のRGBそれぞれ8ビット合計24ビットカラー(RGBそれぞれ256階調による約1677万7216色)が基準となる精度で計算されてきました。対してHDRレンダリングではさらに広い範囲の情報を元に描画計算を行うことが可能で、より自然なレンダリングを行います。特に輝度情報に対して24bitカラー基準よりも情報量が多いため、以下の点で長所があります。
・より正確な陰影の諧調表示 ・露出の調整が可能 ・グロー、スターなどのレンダリングエフェクトが可能
nStyler、HayabusaでHDRレンダリングを行うには対応するグラフィックカードが必要です。動作仕様表をご確認ください。また、nStyler、Hayabusaでは複数のレンダリングエンジンを利用可能ですが「高機能エンジン」「RTRTエンジン」にいてHDRレンダリングを行います。「標準エンジン」は高機能なハードウェアを必要としないPCでの描画を目的としていますのでHDRレンダリングは行いません。
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HDRI |
「HDRI」とは画像形式あり、「ハイ・ダイナミック・レンジ・イメージ」の略称です。一般的なモニタに表示するRGBそれぞれ8ビット合計24ビットカラー(RGBそれぞれ256階調による約1677万7216色)に対してさらに多い情報量を持ちます。画像形式としては、「.hdr」、「.dds」、「.exr」形式があります。nStyler、Hayabusaでは当然HDRIを利用可能です。主に背景画像として使用します。背景画像にHDRIを使用すると次の長所があります。
・クリアコートマテリアルなどで明暗の諧調の広い映り込み表現が可能 ・IBL(Image Based Lighting) 機能を使用し、背景画像のみでライティング効果が可能 ・背景画像の高輝度部分を使用しグロー、スター効果を表現可能 |
独自の背景登録 |
本体プログラムの付属ツール「EnvMapConverter(HDRI背景変換ツール)」を利用する事で既存のHDRI画像データを簡単に背景シーン用のデータに変換する事が可能です。「.hdr」ファイルをそのまま使用する事も可能ですが、そのままでは高解像度なためにビデオメモリを多く消費し、動作が不安定になる恐れがあります。安定して使用するためには画像の解像度と形式を変更することをお勧めします。
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背景の解像度制限 |
現状、本体プログラムにおいて、1辺の最大解像度を1024で制限しています。これ以上の解像度を有するイメージを読込んでも、強制的に1024ピクセルに変換してしまいます。大きい解像度ほどPC搭載のビデオメモリを消費しますので、ローエンドのPC の場合は「1024」などの大きいサイズを複数使用した場合はPC搭載のビデオメモリの上限に達し、動作が不安定になることがあります。その場合はシーンに読み込む枚数を減らすか低解像度の背景画像に変更することをお勧めいたします。
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背景の位置を変更 |
背景を回転し任意の向きに設定することができます。ただし、背景を垂直または水平方向などへの移動には対応していません。
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背景の回転
1. |
[背景]タブは、メニューバー[ウィンドウ]→[セットアップ]→[背景]から表示します。
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2. |
[背景リスト]において背景を選択すると、選択した背景の情報が表示されます。
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3. |
<背景プロパティ>の「調整」ボタンを使います[調整]をクリックしますと、X/Y/Zのスライダを操作して映り込みや背景の向きを調整することができます。
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4. |
[ガイド]をクリックするとポスチャが表示されます。ポスチャをドラッグして調整することもできます。
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背景データが表示されない
プロジェクトファイルを開いた直後は、どの背景シーンも選択状態にありません。背景シーンを指定することにより表示や編集が可能になります。
チェック1 |
「背景」タブ>「背景プロパティ」>「背景画像」にチェックがはいっていますか?
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チェック2 |
背景が非常に小さく表示されている場合に、背景がモデルに隠れて見えないことがあります。 「背景」タブの「背景」>「大きさ」の右横にある 「自動」ボタンを押すと、モデルの大きさにあわせて自動的に背景の大きさを調整します。
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チェック3 |
モデルを「編集」>「シーン中心に移動」で背景シーンの中心に配置させて下さい。
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チェック4 |
プロジェクトファイルを開いた直後は、どの背景シーンも選択状態にありません。背景シーンを指定することにより、編集可能になります。
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